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【感想】看板を背負えるポテンシャルを持っていた名作【PSYREN -サイレン-】

PSYRENを改めて読み返してみる - サムネイル
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みなさんこんにちは。

今回は2008年から2010年まで週刊少年ジャンプにて連載されていた『PSYREN -サイレン-』という異能力バトル異世界SF漫画を紹介していきます。

当時リアルタイムで読んではいたんですがさすがに記憶が薄れてて

面白かったのは覚えてるんだけど、どういう展開してどう終わったっけ……?あれ……?

と、このような状態になってしまいました。

ええい、もういっそ読み返そう!
そう思って休日フル活用して1話から一気に読み返してみました。

うん、やっぱり面白いよこれ。

週刊少年ジャンプ連載作品

PSYREN -サイレン-

-作者

岩代俊明

-掲載誌

週刊少年ジャンプ(集英社)

-連載期間

2008年1号~2010年52号

-巻数

全16巻(完結済)

-話数

全145話

あらすじ

報酬を受け取りトラブルを解決する何でも屋活動をしていた高校1年生の主人公・夜科(よしな)アゲハ。
ある日、公衆電話に放置されていた“PSYЯEN”と書かれた謎のテレホンカードを拾う。

その後、同級生である雨宮桜子も同じテレホンカードを持っていると知り、詳しく聞こうとするも「この世には知らなくていい事なんて山程ある」「助けてよ…ッ」という言葉を最後に行方不明になってしまう。

雨宮についてさまざまな噂が飛び交う中、謎のテレホンカードは全国で連続する失踪事件“神隠し”につながる手がかりになるカードだと知る。
「秘密結社サイレン」が黒幕で、赤いテレホンカードを通じて異世界「サイレン世界」へ連れて行く――。
そんな都市伝説がある、と。

謎のテレホンカード、連続失踪事件、行方不明になった桜子。
共通する“サイレン”という単語。

彼女のために“サイレン”の謎に迫る覚悟を決めテレホンカードを使用し、アゲハは“サイレン世界”へ。
そしてアゲハの命を懸けたゲームが始まる……!!

読了感想

やはり看板作品になりえた作品だよねって改めて思いましたね。
本当に面白い。

厨二病要素全開の世界観

まずはこれ。
ここで敬遠しちゃう人は残念ながらまず確実にこの作品には合いません。
もうオリジナル固有名詞がバンバン登場しまくります。

  • 超能力=PSI(サイ)
  • 異世界=PSYREN世界
  • 直接外界に影響を及ぼすPSI=バースト
  • 精神干渉や念波を発生させるPSI=トランス
  • 身体能力を強化するPSI=ライズ
  • 反射神経など五感を高めるライズ=センス
  • 筋力や身体能力を高めるライズ=ストレングス
  • 暴王の月(読み:メルぜズ・ドア
  • M・J:凶気の鎌(読み:マインド・ジャック:インフィニティサイズ

こうやって冷静に並べてみると圧巻ですね。
とっても厨二病心を刺激してきます。

やっぱりこういうのが好き。
厨二病バトル作品はこうでなくちゃ!!

念のため言っておくと、これらの固有名詞をキッチリ覚える必要は全然ないです。
メインの話自体が難しいというわけではありませんので安心してください。
流れでなんとなーく理解できるレベルです。

固有名詞のオンパレードは、BLEACHでの卍解のような技名やバトル演出でシビれるような人には堪らない要素だと思います。

私はこういうのが本当に大好き。大好物。

少年漫画らしさと異質さの混合

少年漫画において王道ジャンルのひとつ『異能力バトル』。
本作もまさにそうなのですが、これがまぁカッコいい……!

先ほども挙げた能力名。
暴王の月M・J:凶気の鎌がこちら。

自分の中の中二病の血が騒ぐ感じ!たまらん!!
しかもどのキャラもそれぞれ個性的な性能を持った能力をしていて戦い方も多種多様。そのおかげで新キャラが登場するたびに

このキャラは一体どんな能力を……?!

とワクワクされられググッと話にのめり込んでしまっていました。

ですがそんな王道要素とは反対に、主人公「夜科アゲハ」は少年漫画として異質の存在なんですよね。それは「目的の障害になるのであれば、邪魔をするのならたとえ相手が人間であろうと一切ためらいなく殺す」という信念を持っていること。

もちろん何度かそういった場面があるのですが、後悔の念に襲われる様子もないという、狂った精神をしている主人公。正義感に溢れているところは主人公らしいんですが、どこかおかしいのが「夜科アゲハ」という主人公なのです。

ストーリー構成が絶妙

行方不明になった少女を助けるために謎の世界に放り込まれるところから始まり、次々と新たな謎や目的が現れて、話が一転二転どころじゃないくらい目まぐるしく展開していくストーリーが本当に面白い!!

詳しく紹介すると超絶ネタバレになるので言えませんが、現実世界と異世界を行き来するという設定を上手く生かした面白い仕掛けがたんまり仕掛けられていて、常に飽きない構成。いわゆる中だるみのようなものが最小限だったように思います。

ただ残念なのが終盤やや駆け足気味になったことですが、恐らくアンケート結果をよくするべく動いた結果か打ち切り時期を指示されたからかだと思います。ある程度自由に書いていたであろう中盤までが特に面白くてお気に入り。読んだ人には分かるように言うと、あの団体?チーム?メンバーと異世界で再会した瞬間が個人的には最大瞬間風速。あそこは展開的に面白すぎて震えました。

まとめ

というわけで読み返してみた感想としては、たしかに残念なところ、雑なところは多少ありますが、それでもやはり名作と呼ばれるにふさわしい面白さを持った作品だなということを再確認させられましたね。総評としてはとても面白かったです。

2008年~2010年に連載の作品にもかかわらずAnimeJapan主催「アニメ化してほしいマンガランキング」にて2024年度10位、2025年度ノミネートという結果を残しているという事実。どれだけの人が今でも本作を愛しているのかが伺えます。まぁ私自身も連載当時めちゃくちゃ大好きでしたから。

ジャンプのアンケート形式の悪いところが出てしまった結果な気がします。

順位を気にしすぎるあまりおかしくなってしまう作品はめちゃくちゃ多いです。打ち切り大体みんなこれ。じゃあアンケートは悪なのかというとそうでもなくて、いい方向に働くこともあるから困るんですよね。アンケートを受けて新しいことを試した結果名作に!という真逆なことも当然あるわけで。

もう少しでジャンプ看板漫画として知れ渡っていたかもしれない作品『PSYREN -サイレン-』。多くの人がいまだにアニメ化を希望している本作を一度読んでみてはいかがでしょうか。

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gogh(ゴッホ)アバター
金沢生まれ金沢育ちの29歳。
毎日様々な趣味活を楽しんでいる男性。
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