【感想】主観視点で描かれる圧倒的没入感のレースシーンが怪物級【F1/エフワン】

みなさんこんにちは。
今回は2025/06/27公開の『F1/エフワン』を鑑賞してきたので、感想・レビューを書いていきます。
レースを題材とした映画にはハズレが少ないという根拠のない法則が自分の中であるので、迫力抜群な予告が解禁された時点から公開を超楽しみにしてました!!!
いや~~王道エンタメ最高!!!!

-公開日
2025/06/27
-上映時間
155分
-監督/共同脚本/製作
ジョセフ・コシンスキー
-制作
ジェリー・ブラッカイマー
ルイス・ハミルトン
-脚本
アーレン・クルーガー
-音楽
ハンス・ジマー
ブラッド・ピット│ソニー・ヘイズ
ダムソン・イドリス│ジョシュア・ピアス
ケリー・コンドン│ケイト・マッケンナ
ハビエル・バルデム│ルーベン・セルバンテス
トビアス・メンジーズ│ピーター・バニング
キム・ボデュニア│キャスパー・スモリンスキー
感想・レビュー
映像と音の臨場感がとんでもない
もうこれ。圧倒的にこれ。
本当に震えるほどに良かったです。
予告を見れば予想はできますが、本作のレースシーンは劇場で味わうと圧倒的なまでの臨場感を味わえます。カメラを直接コクピットに積むことで実現しているリアルなエンジン音や操作音、ドライバーの息遣い、ロードノイズ……。手に汗握るとはまさにこれ!と思いながら没入していました。
逆に予告からは予想できなかった点が、実況の重要性です。
キャラ主観で描いた作品だとどうしても把握しにくい全体のレース状況。それが大音量で流れる実況のおかげで観客が自然と把握できるようになっています。特に良いのが、いま起きた出来事が戦術としてどう興奮ポイントなのかをリアルタイムに説明してもらえるところ。このおかげでより一層没入感を高めてくれます。
おそらくF1を全く見たこと無いという方でも楽しめるのでは?そのくらいに理解しやすく作られていたと思います。
フィクション具合が丁度いい
レースを題材とする作品というのは割とリアル路線を突き進む作品が多いのだけど、本作の物語は、様々なサーキットを渡り歩く型破りな天才レーシングドライバーが、腕前を買われて約30年ぶりにF1の舞台に帰還。存亡の危機に瀕した弱小チームに、勝利と栄光をもたらす。というあまりにも出来すぎなストーリーで展開していきます。
簡潔に表現するならば”少年漫画的”というのがしっくりくる。
SNS等のレビューを見ると「現実離れしすぎている」と言う人も少なくなく、実際そうだし言いたくなる気持ちもまぁ分かります。分かりますけど。
そもそもこれフィクションですよね??
それに個人的にはとてもいい塩梅だったと思っています。
そんなテクニックありえるかぁ!と叫びたくなるような技術的な方面での「あり得ない」は無いですし、チームの目指している目標が優勝ではなくあくまで1勝だったのも現実的。もしシーズン優勝を狙う物語だったならさすがにやりすぎでしたけど笑
とはいえ盛り上がりに欠けたのも事実
いまひとつ盛り上がりに欠けたかな~とも正直思います。
バディものかといったら少し違うし、恋愛要素が強いわけでもない。
主人公の過去との決別も映画開始時点で済んでいる。
なんというかレースシーンに力を入れすぎて、あらゆるドラマ性が中途半端なままなんですよね。特に恋愛要素なんてもはや全く要らなかったのでは?と思っちゃいます。
少年漫画的なストーリーにしたいのならもっとバディ同士の衝突と信頼、そして協力という流れを丁寧に描いて欲しかった。トップガンマーヴェリックでは実質2人の物語といっていいほどバディという存在を物語の中心に据えていたからこそ、あの終盤の熱狂と感動があったと思っています。本人には言わないけど実力は認めている。そんな描写が物足りなかった。
地上版トップガン!と謳うのであれば、もっともっとバディものに振り切ってもよかったのではという気持ち。
まとめ・総評
残念ながら手放しで褒めちぎることはできないですが、間違いなく大満足な作品でした!!
サーキット内でトラブルを起こして仲間を支援したり、わざと周回遅れになって先頭を邪魔することで仲間の順位を上げさせるなど、ルールの穴を駆使した戦法をとっていたのは本当に新鮮で、(普段F1を観ていないのも勿論あるが)レースをチーム戦として描いたのには驚きました。
The王道を突き進んだ少年漫画的レース作品。
少しでも興味があるなら間違いなく見るべき作品だと思います!!
体に響き渡るエンジン音と圧倒的スピード感に溺れる感覚をぜひ体験してみてください。
あと最後に、歳を重ねたブラピ、あんたイケオジキャラ似合いすぎ。